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ポータブル電源の寿命は?バッテリーの寿命を伸ばすコツ

2月 15 2023に投稿, By: YiYan

ポータブル電源の寿命は?バッテリーの寿命を伸ばすコツ

 ポータブル電源のバッテリーに採用されているのは、ほとんどがリチウムイオン電池と呼ばれているものです。また、リチウムイオン電池のサイクル数の目安は「500〜4000回」程度で、ポータブル電源の寿命は「約6〜11年」程度と言われています。

 リチウムイオン電池は、充電と放電を繰り返して使用できる「二次電池」の中でも寿命が長いのが特徴です。しかし、充電と放電を繰り返すと、実際に使用できる容量が少しづつ少なくなっていきます。その劣化速度は、温度環境や充放電の回数、使用状況によって大きく変わるため、一般的に寿命は年数ではなく、充放電回数で表します。

 サイクル数が1000回だとするとあまり長期間使えないのでは?と思う方もいると思います。例えば、3日に1回充放電(年間121回)した場合で計算すると、「サイクル数1000(回)÷年間充放電回数121(回)=8.3年」も使える計算となります。

 寿命が来たからと言って全く使用できる訳ではなく、20〜30%程電池容量が減少する状態となります。 

サイクル数について↓↓↓

サイクル

サイクル数の計算

 次は、リチウムイオン電池の特性を紹介します。

 リチウムイオン電池の特性をよく理解した上で、最適な方法で利用・保管することで、寿命を伸ばすことができます。

リチウムイオン電池の特徴

リチウムイオン電池の構造

 リチウムイオン電池には、正極と負極があり、その間をリチウムイオンが移動することで、充放電できる仕組みです。ポータブル電源の他に、スマートフォンやモバイルバッテリー、ノートパソコンにも使用されている身近な電池です。

 リチウムイオン電池によって、使用されている素材が異なり、性能や特徴も大きく異なります。例えば、正極にリン酸鉄リチウムを使用しているポータブル電源の特徴として、熱安定性に優れ、安全性が高く、サイクル回数が多く長寿命の特徴があります。氷点下の環境でも利用可能で、さまざまな環境・用途で安全に使用ができます。

 リチウムイオンの電池の種類は非常に多いのですが、ポータブル電源には現在大きく二種類のリチウムイオン電池が使用されています。

・コバルト系・三元系(NCM)のリチウムイオン電池

・リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFeP04)

 特徴としては、下記の表になります。

リチウムイオン電池の特徴

 三元系リチウムを搭載しているポータブル電源のデメリットとしては、より熱に弱く、サイクル数は短めです。

 リン酸鉄リチウムを搭載しているポータブル電源は、安全性の高さとサイクル回数の多さ、そして、氷点下の環境下でも利用ができることが特徴となっていて、寿命を伸ばしたくて、長く使いたい方は、ぜひリン酸鉄リチウムが搭載されているポータブル電源をお勧めしています。VTOMANポータブル電源は全部リン酸鉄リチウムを採用し、さらに3100回以上のサイクル回数を実現し、機器寿命が55000時間を達します。

VTOMANポータブル電源

ポータブル電源の寿命を伸ばすコツ 

 使用状況や環境、保存方法によって寿命が変化します。

  1. 高温低温、多湿を避ける

 25℃~35℃の劣化に比べ、40℃以上の劣化が速いです。

 一般的に化学反応は、温度が高いほど反応速度が上がります。リチウムイオン電池でも同じことがいえます。

 炎天下などの高温での利用や高温になる夏の車内での利用はなるべく避けた方が良さそうです。また低温の環境下では、リチウムイオン電池の使用時間が短くなる場合があります。そのような環境で充放電を繰り返す場合も劣化を速めてしまいます。

 推奨使用温度は、20℃~30℃が理想です。

 車中泊で頻繁に利用する場合、オフシーズンでも車内に置きっぱなしという方がいます。高温低温や多湿になりやすいため、リチウムイオン電池の劣化を早めてしまいます。

 利用しない時は、自宅での保管がおすすめです。

  1. パススルーをなるべく避ける

 ポータブル電源に内蔵されたリチウムイオン電池は、充電と放電を同時に行うことは可能ですが、リチウムイオン電池に負担をかけることになり、劣化を早めてしまいます。

 やむをえない場合以外は、パススルーは避けることが寿命を伸ばすコツとなります。

  1. バッテリー蓄電量を60〜80%で保管

 ポータブル電源を長く使用するには、保管の際のバッテリー残量もポイントになります。

 一般的に、リチウムイオン電池の劣化を防ぐのに好ましいバッテリー残量は40%程度です。ただし、保管している間にも自然と電気が放出されるため、バッテリー残量40%での保管は、保管中にバッテリーが0%になってしまい、いざというときに使用できなくなるリスクがあります。

 ポータブル電源の保管時に自然と放出される電気の量は、半年で約20%程度と言われています。したがって、長期保管する場合には、バッテリー残量を60〜80%にするのがおすすめです。

 さらに、半年後バッテリー残量が40~60%になるタイミングで適切な残量となっているかチェックを行い、併せて動作確認もしておくと安心です。

  1. 充電がゼロまたはフルの状態で保管しない

 完全放電0%や充電量が少ない状態で長期保管すると、自然放電も含め、0%を切る過放電状態となります。

 過放電状態が続くと、バッテリーを再び充電ができなくなる可能性があります。

 また、満充電の状態で保管すると、電圧が高い状態で保たれるため、劣化が速まります。

 バッテリーの残量別で400日保存した場合の経時試験では、残量が100%に近い方が劣化が速く、10%に近いと劣化が少ないことが分かりました。

 以上、今回はポータブル電源の寿命に関する知識を解説してきました。

 利用・保管方法によって寿命が変動するため、適切に使用して、少しでも長くポータブル電源を利用できるようにしましょう~